著者
森 直紀 藤里 和樹 廣瀬 詢 肥後 時尚 末森 薫 吹田 浩 安室 喜弘
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.85-86, 2018-03-13

近年,文化財の記録方法として,複数の写真から対象の3次元形状を復元するStructure From Motion(SfM)の利用が普及している.現状の詳細な記録が可能となる一方,古い調査記録と比較して変容を確認することが文化財において重要となっている.本研究では,現状と過去の写真記録を精緻に照合するシステムを提案し,変容を可視化することを目的とする.SfMで取得した現状の3次元点群と過去の写真記録の画素を対応付け,撮影したカメラの位置姿勢を推定する.視点が整合した3次元モデルを,過去の記録写真に重畳させてCGでレンダリングすることで照合を可能とする.本稿では重畳結果の精度検証について報告する.
著者
末森 薫
出版者
国立民族学博物館
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2014-08-29

中国甘粛省の麦積山石窟および敦煌莫高窟の壁画を対象として、1)壁画彩色材料光学情報の可視化、2)壁画制作材料・技法の非破壊分析、3)千仏図描写法の解析を進めた。1)では、狭帯域LED光源を用いた光学調査法を確立し、壁画表面の光学情報の抽出に有用であることを明らかにした。2)では、X線回折分析、蛍光X線分析、顕微鏡観察により、麦積山石窟壁画片に用いられた彩色材料や技法を同定・推定した。3)では、敦煌莫高窟の北朝期(5~6世紀)に描かれた千仏図が持つ規則的な描写表現を解析し、石窟空間における千仏図の機能を明らかにするとともに、千仏図の変遷より北朝期の石窟造営の展開について一考を提示した。