- 著者
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石川 耕資
南本 俊之
一村 公人
本田 進
蕨 雄大
古川 洋志
- 出版者
- 一般社団法人 日本創傷外科学会
- 雑誌
- 創傷 (ISSN:1884880X)
- 巻号頁・発行日
- vol.5, no.1, pp.22-26, 2014 (Released:2014-01-01)
- 参考文献数
- 14
壊死性筋膜炎と重症蜂窩織炎の鑑別に LRINEC (Laboratory Risk Indicator for Necrotizing Fasciitis) score の有用性が報告されている。われわれは 2005 年から 2012 年までの間に経験した壊死性筋膜炎 11 例と重症蜂窩織炎 110 例を後ろ向きに解析し,LRINEC score の有用性について検討した。壊死性筋膜炎群の LRINEC score (6~12,平均 9.2)は,重症蜂窩織炎群(0~10,平均 2.7)と比較して有意に高値であった。LRINEC score 6 以上を壊死性筋膜炎とするためのカットオフ値とした場合,感度 100%,特異度 85.5%,陽性的中率 40.7%,陰性的中率 100%であった。LRINEC score は,臨床,画像所見に加えた壊死性筋膜炎の補助的診断ツールとして有用であると考えられた。