著者
本間 秀文 鈴木 博人 鈴木 誠 村上 賢一 藤澤 宏幸
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.323-328, 2013 (Released:2013-07-16)
参考文献数
13
被引用文献数
6 1

〔目的〕前方歩行と後方歩行において,各歩行速度での8筋の筋活動パターンと筋活動量を比較検討した.〔対象〕健常成人12名とした.〔方法〕20 m/min,40 m/min,60 m/min,80 m/minの4つの速度条件で各歩行様式の表面筋電図を測定した.被験筋は大殿筋,中殿筋,大腿二頭筋,大腿直筋,内側広筋,腓腹筋外側頭,前脛骨筋,ヒラメ筋とした.〔結果〕すべての筋で,歩行速度が変化しても,前方歩行と後方歩行の筋活動パターンに類似性は見られなかった.筋活動量は多くの筋で後方歩行の方が前方歩行よりも大きくなった.また,歩行様式にかかわらず,歩行速度の増加に伴い筋活動量は増加した.〔結語〕後方歩行は前方歩行と同様に速度増加に伴い筋活動量が増加する一方で,1歩行周期における筋活動パターンが前方歩行と異なることが明らかとなった.
著者
菊地 明宏 鈴木 博人 本間 秀文 田中 直樹 川上 真吾 藤澤 宏幸
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
雑誌
東北理学療法学 (ISSN:09152180)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.97-102, 2016-08-30 (Released:2016-09-07)
参考文献数
9

【目的】端坐位での前下方へのリーチ動作における指先の運動軌道および,胸椎,腰椎,骨盤の角度変化と,各セグメントの寄与を明らかにすることとした。【対象】課題動作に影響を与える腰部と下肢に既往のない,健常若年男性20名とした。【方法】規定した開始姿勢から,足関節リーチと足尖リーチを実施させた。骨指標の3次元座標から,胸椎,腰椎,骨盤の屈曲・前傾角度と指先軌道を算出した。寄与について,4セグメントモデルを作成し,指先軌道の変化量に対して,それぞれの寄与率を算出した。【結果・結語】指先の運動軌道において,足関節リーチは下方へ曲線を描いていたが,足尖リーチでは後半に直線に近い軌道をとった。角度変化は,前半に胸椎および腰椎の運動が,後半に骨盤の運動が大きくなり,滑らかな指先軌道が形成されていることが明らかとなった。寄与について,前半に上肢が,後半に胸椎の寄与が大きい結果となった