- 著者
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杉本 徹雄
- 出版者
- 近畿大学
- 雑誌
- 商経学叢 (ISSN:04502825)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.3, pp.171-180, 2008-03
消費者の購買行動は多かれ少なかれ反復的である。購買行動の反復性を理解することは,マーケティング戦略を立案するうえで非常に重要である。わが国の非耐久消費財の市場において新製品の投入数は増加する一方である。しかしながら,消費者は新製品を試しに買ってみようとするものの,その後に,同じブランドの反復的な購入がなされにくくなっている。本研究では,Nicosia(1966)のモデルをはじめとする行動科学的な消費者意思決定モデルにおいて,反復購買の心理的メカニズムが理論的にどのように扱われてきたかについて文献的に考察する。