著者
中桐 昭 早乙女 梢 足立 陽子 杉本 直人 畑 秀和
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

淡水域および汽水域の低酸素環境に適応した真菌類の取得を目指し、2段階低酸素分離法や低酸素釣菌法で菌を分離し、培養性状を調べた結果、分離株の多くは高酸素菌(好気性菌)であったが、少数ながら、低酸素菌や中酸素菌(微好気菌)も分離できた。さらに、嫌気~微好気~好気の各条件で生育が変わらない広範囲菌が分離され、これらは低酸素環境に適応して生息できる菌類と考えられた。水生菌類では、淡水域からはSigmoidea sp.、汽水域からはLulwoana spp.などが高または高~中酸素菌として見いだされた。これらは未記載種と考えられ、新たな低酸素分離法により、未知の菌が取得できた可能性がある。