著者
今井 典子 高島 英幸 杉浦 理恵
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

平成30年度は研究2年目にあたり,H29年度に実施したPilot 調査を基に,実施する文法問題の精査,調査グループ(3グループ)の授業内容の変更・修正を行い,本調査を実施した。具体的には,平成30年9月28日(金)~ 12月3日(月)の期間,本調査をPilot 調査とは異なる中学校で実施した。手順は,①pre-test(アンケート調査,文法テスト),②検証授業,③Post-test(文法テスト),④Delayed post-test(アンケート調査,文法テスト)であった。②の検証授業では,ビデオ撮影も行い記録した。検証授業の最後には,自由記述を含めた「振り返り」を生徒に記入させ,授業に対する取り組みや意識を調査した。文法テストで使用した28問に関しては,Pilot 調査でのデータ結果を項目弁別力指数(あるテスト項目が英語能力の高い受験者とそうでない受験者を弁別,あるいは識別することができたかどうかを検討するための指数)を考慮し精選した問題である。9月12日(水)に実施する中学校を訪問し,学校長,副校長,英語科教員3名に対し,調査の目的や内容,3グループそれぞれの学習指導案,事前事後のアンケートと文法問題,授業の振り返りシート,言語活動,などを実際に示し,質問なども受けながら説明させていただいた。調査から得られた分析結果・考察を平成31年2月15~17日に開催された,30カ国よりおよそ1700名の参加者のあった国際学会15th Annual Cam TESOL Conference on English Language Teaching(審査有)で研究内容を口頭発表した。また詳細に記述した報告書(全29 ページ)をもとに,3月下旬に実施中学校にて結果報告を行った。3月には,最終年度である平成31年度の計画を検討し,確認した。
著者
高島 英幸 村上 美保子 今井 典子 杉浦 理恵 桐生 直幸
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

英語学習者のコミュニケーション能力の発達の状況を調査した研究である。英語の文構造(語順)の把握力を測る文法テストとスピーキングテストを開発し,2学校,約250~330人の学習者に中学2年生から高校1年生の3年間,1年に1~2回テストを実施し分析した。調査した9つの文法構造のうち,名詞を後ろから修飾する英語の文構造の定着が不十分であることがわかった。特にスピーキングテストでは,発話に時間がかかったり,何も言えない学習者も多く見られた。