著者
李 艶
出版者
聖泉大学
雑誌
聖泉論叢 (ISSN:13434365)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-12, 2005

中国における20歳代の社会人205名,40歳代の社会人189名を対象に調査を実施した。調査の項目はMOW国際研究チームによって作成された尺度を参考にして,質問紙を開発した。その結果,20歳代の社会人は「仕事上の倫理」の強度は40歳代の人より弱いことがわかった。「達成動機」の尺度では年齢差に有意義性が見られなかった。「なぜ仕事をするか」の尺度では,20歳代の社会人は「利益」「経済」「勉強のチャンス」「興味」「地位」を重視したが,40歳代の人は「家族生計の維持」「安全保障」「社会への貢献」をより重視することを明らかにした。これらは各年代の社会,経済,家庭などの事情によるものと考えられる。「人生はどうあるべきか」の尺度について,この二つの年代の人たちは「仕事をする」「レジャーを楽しむ」「家庭のために責任を果たす」点では,得点が高かった。「老後の準備」について,40歳代の人は20歳代の人より得点が有意に高かった,これは40歳代の人の特徴を表す。
著者
染矢 聡 吉田 智 李 艶栄 岡本 孝司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.75, no.758, pp.1983-1988, 2009-10-25 (Released:2017-06-09)
参考文献数
7

It is known that flying fish perform long-range flight in the air in order to escape from predators such as tuna and swordfish. During the unsteady flight, ground effect enables the flying fish execute to flight for the maximum range and longest time. In this study, it was investigated a basic characteristic of the flow around the flying fish fin in ground effect, in order to understand the flying fish gliding performance quantitatively. The streamwise velocity profiles around the airfoil model were measured by a high time-resolved PIV (particle image velocimetry) in an open loop wind tunnel. A moving ground essential to generate the ground effect was supplied using a rotating disk. Two plates were put in tandem as the test wing model of a pectoral fin and a ventral fin of the flying fish. It was found that decreasing the height of the airfoil model caused a larger difference between the velocity in the suction surface side and that in the pressure surface side of the pectoral fin model.
著者
李 艶 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.37-46, 2010-01-31
被引用文献数
1

本稿は、約千年の歴史を有する景徳鎮磁器産業を支えてきた磁器手づくり工房の様態を、文献ならびに現地調査採集資料に基づいて明らかにしたものである。その結果、次のことを明らかにした。(1)景徳鎮では、工房ごとに定められ制作工程を担う精緻な分業体制が布かれながらも、それらの工房が相互的・全体的に結びつき、巨大な磁器生産組織が構築されていた。(2)細分化された分業に基づく工房における磁器づくりのなかで個々の制作工程にかかわる技術・技法の構築、合理的施設の創出が促進された。(3)職人たち自らによる同業者組合が組織され、景徳鎮に居住するおよそすべての人びとが伝統的磁器生産にかかわる都市が構築された。(4)磁器生産を介しての世界との交流・交易を通して500〜600年間ほど世界の磁器市場を独占した景徳鎮の核をなしていたのが伝統的磁器手づくり工房であった。
著者
李 艶
出版者
聖泉大学
雑誌
聖泉論叢 (ISSN:13434365)
巻号頁・発行日
no.16, pp.55-73, 2008

本論文は,心理学の立場から漢字と漢字の認知について検討する。漢字はそれ自体論理性があり,漢字を学習することは人間の論理性を育てるのに役に立つ。漢字は形,音声,意味という3つのコーデイングがあり,視覚的に優れている。また,漢字は弁別や認知もしやすい文字である。従って,漢字は学習しやすい文字であるといえる。以上の視点を踏まえて,漢字の優位性,漢字の認知,漢字と脳,漢字の学習,漢字と書道,漢字ゲーム,現代漢字心理などについて論じる。