著者
村田 理沙子 大野 正和 秋元 耕 矢部 顕人 戸舎 稚詞 福島 琢 榊原 温志 土屋 勇輔 鈴木 雅仁 近江 哲生 佐々木 毅 清水 茂雄
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.1036-1041, 2020-09-15 (Released:2021-10-05)
参考文献数
18

症例は74歳女性.今回入院の2年前にたこつぼ症候群の診断で入院となり,心内血栓・高血圧に対する加療が行われた後,壁運動の改善を確認し退院となった.退院後は近医で高血圧,高血糖の加療が行われていた.X年10月,受診2,3日前より食思不振が出現し,1日前から嘔気・嘔吐・動悸・冷汗が出現し改善しないため,救急要請し来院した.来院時著明な高血圧を認めており,血液検査で心筋逸脱酵素の上昇・心電図検査でST低下・経胸壁心臓超音波検査で心尖部の過収縮,心基部の無収縮を認め,たこつぼ症候群の診断で入院となった.たこつぼ症候群の再発は稀であり診断基準に褐色細胞腫の除外が必要とあることから,スクリーニング検査として内分泌検査を行ったところ血中カテコラミンの上昇を認めた.腹部CT検査で右副腎に直径3 cm大の腫瘤があり,131I-MIBGシンチグラフィで同部位に集積を認めたことから褐色細胞腫によるカテコラミン心筋症と診断した.ドキサゾシンの投与を2 mgから開始し,自覚症状,心電図変化,左室壁運動異常は改善したため第8病日に退院となった.外来でドキサゾシンを最大量の12 mgまで増量したのち腹腔鏡下右副腎摘除術を行った.その後経過は良好で,以降カテコラミン心筋症の再発はなく,高血圧,糖尿病の増悪なく経過している.今回,初回は一次性たこつぼ症候群と診断したが,再発時に褐色細胞腫による二次性たこつぼ症候群と診断した1例を経験したので報告する.
著者
鈴木 淳 村田 理恵 諸角 聖 村田 以和夫 佃 博之 小島 隆樹 富樫 哲也
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.353-356, 2000-12-25 (Released:2008-01-11)
参考文献数
10
被引用文献数
3 1

近年, 魚介類の生食を原因とする寄生虫症が増加してきた. そこで, 都内で流通しているシラウオを対象に, 横川吸虫メタセルカリアの寄生状況を調査した. その結果, 4産地のシラウオにメタセルカリアの感染が認められ, 特に, 茨城県霞ヶ浦産のシラウオは感染率が平均88%, 1尾当たりの最大感染数が314個体と高い値であった. 一方, 他産地のシラウオの平均感染率はいずれも10%以下と低率であった. したがって, 本吸虫の感染症防止対策として, 生食用シラウオの産地表示を明確にし, 本吸虫の寄生率が高い産地のシラウオについては, 加熱調理用とすることが必要と考えられた.
著者
村田理如著
出版者
淡交社
巻号頁・発行日
2011