著者
村舘 靖之
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第26回全国大会
巻号頁・発行日
pp.247-252, 2011 (Released:2012-03-20)

This paper studies a dynamic disequilibrium model that integrates the New IS-LM model and the Iwai model. This model is consisted of 4 equations. Adjusted Dynamic IS Curve, Disequilibrium Inflation AS Curve, Disequilibrium Phillips Curve and the Talyor Rule. This model is an expanded edition of the New ISLM model by using the concept of normal demand-supply ratio and fundamental equations of Product and Labor markets. This model suggests that prices are given by rational expectation and noises. We expand this dynamic disequilibrium model to Hybrid model.
著者
村舘 靖之 須藤 修
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.3-9, 2013-08-31

本稿は貨幣と情報文化という観点からの試論である。貨幣の本質は,情報であり,文化である。我々は貨幣の4次元性という概念を提示する。貨幣は,時間と空間を越えて移動が可能な存在である。情報概念も時間と空間を越えて容易に移動する存在である。貨幣と情報は,4つの次元を容易に移動ができるという共通点を持つ。貨幣は自然界ではなく,人間によって生み出された文化である。今,ここで情報貨幣論について論じるのは,貨幣の存在,その情報・文化的性質が,貨幣経済に内在する本質的な不安定性,つまり貨幣的不均衡を生み出すからである。経済危機に代表される貨幣経済の不安定性や不均衡のあらわれは,標準的な動学的一般均衡理論に貨幣に関する新しい理論を加え,補完する必要性を示唆している。
著者
村舘 靖之
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.5-12, 2014-08-31

パレートの政治理論・経済理論・社会理論と,ソシュールの言語理論を情報文化という観点から統一的に論ずることが課題である。19世紀末から20世紀初頭にかけてスイスで活躍したパレートとソシュールの理論は,価値のシステムに関する共時的・通時的理論を論じようとした点で共通性がある。言語と貨幣,制度と情報文化という観点からバレートの経済学・社会学に関する著作と,ソシュールの言語学に関する議論を比較検討することを試みる。パレート社会学における不変なるものと可変なるものは,それぞれ残基と派生と呼ばれている。これがソシュールの言語学における語根と派生語の関係に対応していることはよく知られている。本稿は,価値のシステムという観点からパレートの一般均衡理論,エリートの周流論,一般社会学とソシュールの一般言語学を比較し,その共通性を明らかにしたい。