- 著者
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村里 好俊
- 出版者
- 大妻女子大学人間生活文化研究所
- 雑誌
- 人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
- 巻号頁・発行日
- vol.2022, no.32, pp.82-94, 2022-01-01 (Released:2022-04-14)
- 参考文献数
- 14
一六・一七世紀イギリス・ルネサンス期の詩人たち、サー・フィリップ・シドニーとレディ・メアリ・ロウスは、叔父と姪との間柄で、時代を代表する詩集・長編の散文ロマンスを残した。二人の作風には共通点もあるが、叔父の作品を強烈に意識して、女性の立場から家父長制への反撥を意識して書いたロウスの作品には、大きな違いも見られる。二人の作品を時代思潮の相違を観点に入れ、ここでは美術史的立場から解明し、その共通点と相違点とを明らかにしたい。