- 著者
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岡島 純子
中村 美奈子
石川 愛海
東 美穂
大谷 良子
作田 亮一
- 出版者
- 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
- 雑誌
- 認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
- 巻号頁・発行日
- vol.47, no.1, pp.47-60, 2021-01-31 (Released:2021-05-18)
- 参考文献数
- 32
本研究では、不安症状がみられる小学2~6年生の自閉スペクトラム症(ASD)児とその親に対して、認知行動療法(CBT)と親訓練(BPT)を実施し、その効果を検討した。1回120分のCBTセッションを6回、BPTセッションを6回実施した。参加者は、12組の親子であった。親と教師により、子どもの不安症状、自閉的行動特徴、情緒と行動の問題について事前、事後に評価された。自己評定の不安症状も事前と中期(CBT後)に評価された。t検定の結果、自己評定による不安症状は、「社会恐怖」において、事前よりもCBT後のほうが減少する傾向がみられた。自閉的行動特徴では、親評定の「対人的気づき」、「対人コミュニケーション」、「対人応答性尺度合計」、情緒と行動の問題では、教師評定の「仲間関係の問題」が、事前よりも事後のほうが有意に減少していた。一方で、親の精神的健康度に変化はみられなかった。