著者
三木 大史 河野 俊寛 Hirofumi Miki Toshihiro Kono 四條畷学園短期大学ライフデザイン総合学科 東京大学先端科学技術研究センター Shijonawate Gakuen Junior College Research Center for Advanced Science and Technology
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 = Annual reports of Shijonawate Gakuen Junior College
巻号頁・発行日
vol.47, pp.26-30, 2014

言語の発達に遅れがない自閉症者と定型発達者の間でコミュニケーションが成り立つ場合と成り立たない場合の違いについて、その論理の違いを説明するため、数理論理学の手法を用いた数理モデルを提示する。自閉症者と定型発達者の間のコミュニケーションの実例を挙げて、双方の論理を構築した数理モデルの枠組みで具体的に説明する。コミュニケーションが成り立つ場合と成り立たない場合が起こるのは、双方の論理から導かれる理論の相違によるものであり、それは状況と言語の間の関係から生じるものである。このことを利用することによって、両者のコミュニケーション成立のための具体的な方法を説明でき、またその新たな方法を考えることができることを明らかにする。