著者
中嶋 秀 手嶋 紀雄 東海林 敦
出版者
東京都立大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2021-07-09

本研究では,研究代表者がこれまでに開発してきた持ち運び可能な小型の表面プラズモン共鳴(SPR)センサーと研究分担者が見出したエクソソームと人工生体膜の膜融合現象を利用して,呼気中に含まれるエクソソームの膜タンパク質を高感度かつ網羅的に計測することが可能な新規分析法を開発する。また,マスフローコントローラーを備えた呼気凝縮液サンプラーと内在物質を用いた呼気凝縮液の希釈度補正法を開発する。
著者
東海林 敦 柳田 顕郎 神藤 平三郎 渋沢 庸一
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.953-958, 2004-09-05
被引用文献数
1 4

11種類のカテキン類について,オクタデシルシリル化シリカ(ODS)モノリスカラムを用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と,1-ブチルメチルエーテル/アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸(2:2:3)の二相溶媒系を用いる高速向流クロマトグラフィー(HSCCC)による逆相分配クロマトグラフィー分離をそれぞれ行った.実験に供したカテキン類の中でも,エピカテキンの三量体であるプロシアニジンC1(PC1)は,オクタノール/水二相溶媒系における分配係数P及びlog P値が最も小さな親水性化合物であるにもかかわらず,逆相HPLCのODSカラムに強く保持された.一方,逆相HSCCCにおけるカテキン類の溶出順序は,各化合物のlog P値によく対応し,log P値が減少するほどクロマトグラム上の保持時間も短くなった.すなわち,PC1のような最も親水的なオリゴマー成分は,逆相HSCCCのカラムから一番最初に溶出することが確認できた.