著者
松平 文朗 北村 中也 山田 秀則 藤本 泉 荒井 美香 軽部 裕代 柳田 顕郎
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.230-235, 1998
参考文献数
11
被引用文献数
2

リンゴ未熟果実抽出物(ポリフェノール)の歯垢抑制効果をみるため,洗口液を使ったランダム化比較対照試験を行った。対象は19〜20歳の女性20入で,3日間の歯磨きを禁止し,4日目に歯垢の付着を検査した。歯垢付着はDebris Indexの変法で点数評価した。試験法は試験液と対照液を参加者にランダムに割り付け,試験参加者にも検査者にもマスク化した二重マスク法で,さらにクロスオーバー試験として比較検討した。その結果,対照液での洗口と比較して,試験液での洗口には歯垢付着の抑制効果を認めた(p<0.05)。
著者
島村 裕子 増田 修一 柳田 顕郎 中山 勉 伊藤 創平
出版者
静岡県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

ブドウ球菌毒素 (SEA) とポリフェノールにおける相互作用および毒素活性抑制能の作用機序を検討した。その結果、リンゴ由来プロアントシアニジン (AP) およびEGCGは、SEAの毒素活性発現部位と相互作用することが示唆された。また、APおよびEGCGは、脾臓細胞においてSEAが誘導する細胞増殖およびIFN-γ産生を抑制した。さらに、SEAと相互作用するポリフェノール類は、バイオフィルム関連遺伝子の発現およびSEA遺伝子伝播を抑制した。今後は、SEAとポリフェノールの相互作用が毒素活性発現に及ぼす影響の詳細について明らかにするとともに、SEA遺伝子伝播のメカニズムについても検討する予定である。
著者
東海林 敦 柳田 顕郎 神藤 平三郎 渋沢 庸一
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.953-958, 2004-09-05
被引用文献数
1 4

11種類のカテキン類について,オクタデシルシリル化シリカ(ODS)モノリスカラムを用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と,1-ブチルメチルエーテル/アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸(2:2:3)の二相溶媒系を用いる高速向流クロマトグラフィー(HSCCC)による逆相分配クロマトグラフィー分離をそれぞれ行った.実験に供したカテキン類の中でも,エピカテキンの三量体であるプロシアニジンC1(PC1)は,オクタノール/水二相溶媒系における分配係数P及びlog P値が最も小さな親水性化合物であるにもかかわらず,逆相HPLCのODSカラムに強く保持された.一方,逆相HSCCCにおけるカテキン類の溶出順序は,各化合物のlog P値によく対応し,log P値が減少するほどクロマトグラム上の保持時間も短くなった.すなわち,PC1のような最も親水的なオリゴマー成分は,逆相HSCCCのカラムから一番最初に溶出することが確認できた.