著者
松下 浩明
出版者
香川高等専門学校
雑誌
香川高等専門学校研究紀要 (ISSN:21852391)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.159-170, 2014-06

アルゴリズム演習での使用を前提とした教育用グラフ理論ライブラリを開発した.本グラフ理論ライブラリは,短時間で習得できるよう,比較的単純な構造をもつライブラリである.理解しやすい学習項目から難しい学習項目まで等しく対応できるよう,複数の関数群を用意した.また,グラフの形状が簡単に判別できるようにするためにグラフエディタを作成し,グラフエディタが出力するグラフデータを入出力する関数を用意した.さらに,描画関数やよく使われるグラフのクラスを整備し,アルゴリズム演習時のプログラムエラーの発見を容易にした.アルゴリズムの動作確認では,アルゴリズムの途中の実行結果が得られる関数を用意し,確認作業を容易にした.また,比較的大きな応用プログラムの作成演習にも対応できようにするために頂点,辺にデータを付加する機能を備えた.本グラフ理論ライブラリを授業で使用した結果,効果的であることが確認できた.
著者
久保田 大介 西本 知弘 松下 浩明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.22, pp.23-30, 2006-03-06
被引用文献数
2

歩行者,自転車,乗用車などが歩道や車道を走行しているときに起こす交通事故の危険度を予測するための交通シミュレーションプログラムを開発中である。交通事故が起きる原因には道路形状などの物理的側面と運転手の「だろう」行動に代表される行動的側面がある。本システムでは道路の2次元形状を交通シミュレータに直接反映させるために 道路を2次元の凸多角形の集合で表現する。また,歩行者や車両の行動モデルとして,行動計画モデルを提案する。さらに,歩行者や車両の危険幅を定義し,安全指標として,危険錯綜指標を用いる。We have been developing a traffic simulation program for estimating the risk of the traffic accidents caused by the pedestrians and/or the vehicles. The traffic accidents occur due to the trouble of the road and carelessness of the pedestrians and/or the drivers. In this system, the roads are expressed in sets of convex polygons to find a potential dangerous part on the road. Moreover, we propose the action plan model as a behavior model of the pedestrians and the vehicles. In addition, a dangerous width in the pedestrians and the vehicles is defined and the dangerous conflict indicator is used as a safety indicator.