- 著者
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松井 利博
藤野 隆志
加島 準子
辻 守康
- 出版者
- 社団法人日本獣医学会
- 雑誌
- The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.5, pp.487-489, 2000-02-25
- 被引用文献数
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3
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中国産シマリスよりクリプトスポリジウム小型種のオーシストを分離し, 実験動物齧歯類への感染性について調べた.自然感染シマリスには著明な臨床症状がみられなかった.オーシストは類円形を呈し, 大きさは平均4.8×4.2μmで, ヒトやウシから分離されたCryptosporidium parvumに類似していた.実験動物齧歯類に1.6×10^6個のオーシストを投与した結果, SCIDマウスは7日目からオーシストを排泄し始め, 50日目から10^5個台のOPG値を示した.ICRマウスでは13日と16日目に蔗糖液浮遊法でのみオーシストが検出されたが, ラット, モルモット, ウサギからは認められなかった.100日と102日目に感染SCIDマウスを剖検した結果, 空腸下部から回腸にメロゾイトやオーシストが検出されたが, 胃からは全く認められなかった.したがって, 本原虫C.parvumで, その感染性からgenotype 2の可能性が考えられた.