著者
錦戸 典子 田口 敦子 麻原 きよみ 安斎 由貴子 蔭山 正子 都筑 千景 永田 智子 有本 梓 松坂 由香里 武内 奈緒子 村嶋 幸代
出版者
一般社団法人 日本地域看護学会
雑誌
日本地域看護学会誌 (ISSN:13469657)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.46-52, 2005-09-15 (Released:2017-04-20)
被引用文献数
3

保健師の用いる支援技術として,グループを対象とした支援は日常的に用いられており,重要な支援技術であると言える.先行研究として,いくつかの質的研究や活動報告などがみられるものの,保健師によるグループ支援に共通の枠組みや具体的な支援技術については十分に明らかにされていない.本研究では,保健師によるグループ支援技術を体系的に整理するための端緒として,保健師によるグループ支援の方向性と特徴を明らかにすることを目的に,既存文献からの知見の統合,ならびにグループ支援に関する概念枠組みの検討を試みた.システマティックレビューに基づいて17文献を選択し,それぞれの文献中に記載されている保健師によるグループ支援の具体的な働きかけを表しているフレーズを抽出した.それらを統合し,さらに抽象度を上げて分析した結果,「グループの形成支援」,「グループの主体性獲得の支援」,「グループ活動の地域への発展の支援」の3つのカテゴリーが,保健師によるグループ支援の方向性として抽出された.このうち,主体性獲得の支援,ならびに,地域への発展の支援に関しては,保健師活動におけるグループ支援に特徴的な支援の方向性であると考えられた.保健師は,グループ支援活動を地域ニーズの中で捉え,地域全体のエンパワメントの視点で関わっている可能性が示唆された.