著者
鈴木 智之 与那覇 恵子 塩月 亮子 加藤 宏 松島 浄 加藤 宏 武山 梅乗 松下 優一 ヴィクトリア ヤング
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、戦後沖縄における「文学表象」と「文化的実践の場」の構造に関する社会学的分析を行うことを課題としてきた。沖縄において「文学」は、政治的状況の強い規定力と、文化的・言語的な固有性に影響されながら、「弱い自律性」を特徴とする文化的実践の場を形成している。地域に固有の制度的布置の中で、文学は、この地域の歴史現実を表象する重要な媒体でありつづけている。本研究では、戦後沖縄を代表する何人かの作家たちについて、社会的状況と文学的実践を結ぶ、その多面的な媒介の論理を明らかにすることができた。