著者
長瀬 恵一郎 松本 昌二
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.493-498, 1992-10-25 (Released:2019-12-01)
参考文献数
4

IN ORDER TO GRASP THE ATTITUDE OF INHABITANTS TOWARD THE URBAN STRUCTURE OF A LOCAL CITY,THE IMAGE MAPS WERE COLLECTED BY QUESTIONNAIRE. THE ANALYSIS OF THE OBTAINED IMAGE MAPS REVEALED THAT THE RIVER CHANGED THE COGNITIVE DISTANCE OF INHABITANTS AND THE RAILWAY DID THE COGNITIVE DIRECTION. IT WAS CONFIRMED THAT THE IMAGE MAP METHOD COULD ANALYZE THE COGNITIVE STRUCTURE OF URBAN SPACE SUCH AS A DIVIDING EFFECT.
著者
松本 昌二 宮腰 和弘 会田 洋 熊倉 清一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
no.10, pp.299-306, 1990

1945(昭和20)年8月、新潟県長岡市の市街地は空襲を受け、その被災率は79%を越えた。本研究は、土地利用、街路、公園緑地、多雪に関する戦災復興都市計画の策定・決定の過程、および街路、土地区画整理の事業の開始から完工迄を考察し、長岡市の復興都市計画の特徴をまとめたものである。(1)復興都市計画の原案づくりはかなりスムーズに進捗し、都市計画街路と区画整理区域は正式決定されたが、用途地域の変更はされなかった。(2)戦災復興院の嘱託制度によって東京大学助教授高山英華が派遣されたが、その土地利用計画案は採用されなかった。(3)戦災復興院は、多雪都市復興計画の調査研究を行おうとしたが、中途で挫折した。(4)1949(昭和24)年に行われた再検討で、区画整理事業の施工面積は幾分縮小されたが、その後順調に進み、全国のトップを切って完工式を迎えた。(5)戦災復興は、広幅員の街路網を形成し、冬季間の道路交通を確保することに貢献した。しかし、公園面積はきわめて少なかった。
著者
梅村 晃由 松本 昌二
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1987

豪雪都市において, 雪害を経済的に評価する根拠を確立するために, 都市のある地域で, ある時刻に何円の損害が生じているかを雪害度と定義し, これを積算する方法を先に提案した. 今回は, この方法を長岡市の代表的な商業地区, 工業地区および住宅地区に適用し, その有用性を検証した. このとき, 毎日の積雪の変化を推計するための除排雪分析法を導入し, 毎日の雪害度の変化を気象や除排雪作業の条件と関係づけて試算するようにした. 主な結果はつぎのようにまとめられた.(1)観測地点は, 2km×5kmの平坦な市街地の中にあるにもかかわらず, 自然積雪深には, 場所によってかなりの差がみられた. 一般に, 繁華街では積雪が少なく, これは地域暖房および自動車の排熱が融雪を促進しているものと考えられる.(2)商業地域では, 除雪が頻繁に行われ, 堆雪深は他の地域より低い状態に保たれた. このため除雪費用が高くなり, その分, 他の地域と比べて雪害度があがったと考えられる.(3)自動車および歩行者の交通量は, 全ての地域でほとんど積雪の影響を受けておらず, 商業地域では, むしろ自動車交通量が増加する傾向さえみられた. 一方, バイクや自転車は, 積雪深が増えるにつれて交通量が減少することがわかった. これより, 本年度のような小雪のときは, 有雪時と無雪時で道路の利用率の変化はなく, 除排雪に要する費用が雪害度の主要部分をなすことがわかった.(4)上記の結果は, 62年冬および63年冬のデータに基づいているが, この年はそれぞれ数年に1度, 2年に1度の小雪年であり, 雪害度の検証のためには, さらに, 大雪年についての調査が必要である.