著者
松村 和仁 中村 康弘 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.271-278, 1996-02-25
被引用文献数
5

この論文では, 感性情報処理のために, 2次元顔画像から人の表情を生成する関数を抽出している. 人間は他人の表情からいかなる情報を得て, 個人の識別や感情の分析をしているかという問題に対して, いまだ解答が得られていない. 顔による個人識別や表情の認識に関する研究では, その特徴をどのような方法で, どのように記述するかが大きなテーマである. その一案として, 薄板スプラインを用いたメタモルフォシスにより, 表情の変化を平面顔画像上で追跡し, その変化を表情関数という形で定量的に抽出する. 更に, この表情関数を用いて, 1枚の無表情の顔画像から人間の代表的な6種類の感情を表す顔画像を生成する. この表情関数は顔を対象としたセキュリティチェックシステムの基礎となる概念である.
著者
古神 義則 松村 和仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.553-558, 2000-06-25
被引用文献数
29

ミリ波帯における低誘電率誘電体材料の複素誘電率測定法として, ウィスパリングギャラリモード誘電体円板共振器を用いる方法を提案する.遮へい導体を測定用共振器の構成に用いない本方法では, ミリ波帯における導体表面抵抗の増加の影響を受けることがなく, 高い測定分解能で誘電正接を評価することが可能である.また, 測定に使用できる共振モードが一定の周波数間隔をおいて現れるので, ある周期数範囲にわたって複素誘電率を測定できる.本論文中では, 複素誘電率を簡便に求めることのできる測定公式, 測定用試料の設計法, 及び測定手順等を示し, 50〜75GHzにおける低誘電率誘電体材料に対する測定結果より, その妥当性を実証する.