著者
和田聖矢 松村耕平 角康之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.46, pp.1-7, 2014-03-07

本研究では,図書館での体験共有を促すために,ウェアラブルカメラにより撮影された,複数人の一人称視点映像を利用した図書館内の体験共有支援システムを提案する.本システムは,画像の特徴点を用い,一人称視点映像に写り込んだ本棚の判定を行う.写り込んだ本棚別に,一人称視点映像を合成することにより,本棚ごとの複数人体験映像を生成する.6 名に,図書館での一人称視点映像を撮影してもらい,その映像を用いシステムの動作実験を行った.その結果,複数人の身体が写り込んだ映像,本棚の前で本を読んでいる様子が写り込んだ映像,本棚を見渡すような映像が生成された.In this paper, I propose the system that assists of sharing the experiences in library using multiple person's view image taken by wearable camera. The system judges bookshelf by using feature points of image. Moreover, the system visualizes action that like choose book and read book by synthesize multiple person's view images. I develop the system, and I check the system behavior.
著者
角康之 松村耕平 権瓶匠
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.1394-1399, 2014-07-02

本研究は、博物館や学会における展示見学者同士の気づきや興味の共有を促すことを目的とする。本研究の特徴は、見学者同士の何気ない会話の中から得られる、展示に対する気づきや面白さを、展示会場に常駐するロボットが収集し、新たな見学者に提示することで、展示空間内での気づきや知識を流通させることである。見学者の気づきや見学者同士の会話の収集には、PhotoChatと呼ばれる、写真撮影とその上への書き込みによって他のユーザと気軽に「会話」できるモバイル端末システムを利用した。PhotoChatシステムは、本来、コミュニケーション促進を目的として人同士が利用することを想定しているが、今回は、展示空間に常駐するロボットが見学者の興味対象や見学者同士のコミュニケーションの様子をセンシングする手段としても利用した。具体的には、ユーザの滞在場所をセンシングし、写真や書き込みデータを展示エリアと紐づける仕組みを開発した。また、蓄積された写真データを、書き込みの量や写真間のリンク数などの特徴から自動的に分類する枠組みを開発した。見学者への情報提示を行うロボットについては、見学者の行動状況、つまり、特定の展示エリアでの滞在時間やPhotoChat写真の撮影数に応じて、過去のPhotoChat上の会話シーンを提示する仕組みを開発した。さらに、見学者への語りかけのシーン(他の展示エリアを推薦する等)に応じて、ロボットの発話や身ぶり動作を設計・実装した。展示会ワークショップにおける提案システムの動作実験を行い、ロボットの身ぶりによる空間情報提示の効果を確認した。また、ロボットの語りかけによる見学者同士の会話の発生など、興味深い現象が観察された。これらの観察から得られた知見を基に、ロボットの社会的メディアとしての価値について議論する。
著者
友広歩李 角康之 松村耕平
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2014-UBI-44, no.22, pp.1-6, 2014-10-07

スケッチはデザイナの情報記録,共有,そしてアイディアの発想のためのツールとして使用されている.本研究ではタブレット PC とデプス (depth) カメラを用い,空間構造の理解やデザインを促すスケッチインタフェースを開発する.手描きのスケッチに三次元構造を組み合わせ,奥行きのついたスケッチの世界を歩き回ることや.空間内に付箋を貼るようにメモやアイディアを描き加えることが可能となる.対象ユーザは建築デザインやサービスデザインを手がけるデザイナの人々である.複数人で同じ空間にスケッチを行うことや,スケッチ後の空間が共有でき,情報の記録から活用までを支援するシステムを目指す.