著者
松浦 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.307, pp.33-38, 2012-11-14

近年のネットワーク機器における使用電力の削減要求を鑑み、筆者はすべてのエッジノードに跨るSteiner tree上のノードとリンクのみを利用するルーティング手法を提案した。この場合Steiner treeはすべてのエッジノード間のコスト最小を目的とするツリーなので、エッジノード間の経路として利用されるコアノードとリンク数は大幅に削減でき、利用していないノードとリンクをスリープモードにすることにより大幅に使用電力の削減が可能になる。しかし、Steiner tree上の特定のリンクが過剰に利用されてしまい、そのリンクがボトルネックになり通信品質が落ちることが懸念される。そのため、本稿では作成したSteiner treeにバイパスを加えることにより、高いスリープ率を維持しつつ、ボトルネックリンクを削減する手法を提案する。また、マルチドメイン環境で境界ルータが存在し、その境界ルータにトラフィックが集中する際のバイパス設定手法についても提案する。
著者
河野 麻実子 吉野 智恵 松浦 洋一 浅田 雅宣 河原 有三
出版者
公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.87-92, 2004 (Released:2005-03-04)
参考文献数
15
被引用文献数
1

健常成人94名 (男性32名, 女性62名, 平均年齢35.4歳) に, 1包中Bifidobacterium longum JBL01を包含したシームレスカプセル0.2g (2.0×109 CFU), Lactobacillus gasseri JLG01およびEnterococcus faecium JEF01を包含したシームレスカプセル0.1g (それぞれ5.0×108 CFU) およびオリゴ糖0.29gを含むビフィズス菌製剤 (商品名 ビフィーナR) を1日に1包, 2週間摂取させた. 供試試料の摂取により, 便秘傾向者 (排便回数が5回以下/週) 群の排便回数が有意に増加し (p <0.01), 排便量も増加の傾向がみられた. 排便回数が週5回を超える非便秘傾向者群においても排便量の増加傾向がみられた. 全群で, 便の形状の改善傾向が認められたが, 特に便秘傾向者群および下痢傾向者群で顕著であった. さらに, 両群で, 便の色の明るい色調への移行傾向が認められた. 以上の結果より, 本製剤の摂取は, 排便回数および便性状の改善に有効であることが示唆された.
著者
松浦 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICM, 情報通信マネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.299, pp.25-30, 2014-11-06

ワイヤレスセンサーネットワーク(WSN)が多くの分野で利用されている.WSNの特徴は,多くのセンサーが電池稼働であることである.そのため,各ツリークラスタを構成するセンサーの電力消費を最小限に抑える省電力ルーティングが求められる.また,複数ツリークラスタ間の負荷バランスをとることも重要になる.本稿では,クラスタヘッドとクラスタヘッドから情報を収集するベースステーション(BS)単位に階層的にWSN管理システムを配置し,BSと複数のクラスタヘッドを連携させた効率のよいルーティングとWSN管理手法を提案する.
著者
松浦 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.303, pp.47-52, 2013-11-14

RPL(IPv6 routing protocol fbr low-power and lossy networks)はDODAG(destination-oriented directed acyclic graph)と呼ばれる複数センサーから構成されるツリーで,DODAGのルートノード(DODAG root)までデータを転送し,そのデータをベースステーションに送付することによってセンサー情報を収集する形態をとる.各センサーは電池稼働であることが想定されるので,各センサーの電力消費を抑えることは最も重要な課題である.ひとつのWSN(wireless sensor network)上で一つまたは複数のDODAGをどのように構成するかは,RPLのOF(objective function)に依存するが,いままでに提案されているOFでは必ずしもDODAG上のセンサーの電力消費の最適化がおこなわれているとは言えない.本稿では各DODAG上のセンサーの電力消費を大幅に削減することを可能とするルーティングフレームワークを提案するとともに,一つのWSN上での複数DODAG構成法についても議論する.