著者
仲野 巧 板橋 光義 Utama Andy 塩見 彰睦 今井 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム
巻号頁・発行日
vol.93, no.516, pp.79-86, 1994-03-17
被引用文献数
1

本稿では,PARTHENONを用いたシリコンTRONの設計と評価について報告する.実時間処理システムでの高速な応答性を達成するために,リアルタイムOS(μITRON)の基本機能をハードウェアで実現した.性能評価の結果,シリコンTRONは,4クロックまでシステムコールの機能を実現できた.さらに,リアルタイムOSのためのソフトウェアの機能とハードウェアの性能ベースとしたシステム仕様の決定が可能となるハードウェア, ソフトウェア協調設計を提案する.
著者
仲野 巧 ウタマ アンディ 板橋 光義 塩見 彰睦 今井 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.78, no.8, pp.679-686, 1995-08-25
被引用文献数
10

本論文では,VLSI化によるリアルタイムOSの高性能化の手法を提案する.本手法では,リアルタイムOSの基本機能をハードウェアで実現し,周辺チップとして汎用マイクロプロセッサに接続することによって,システムコールの処理およびスケジューリングの高速化を実現する.この手法の有効性を確認するために,制御用リアルタイムOSであるμITRONの機能の一部をVLSIとして設計した.この設計を0.8μmCMOSプロセスを用いて論理合成した結果,現在の半導体技術を用いても容易にVLSI化できることが知られた.また,シミュレーションの結果,実現されたシステムコールのハードウェア処理が200ns以内で終了し,スケジューリングも600ns以内で完了することが知られた.本手法を用いて実現されたOSチップを適用することによって,非常に高性能なリアルタイムシステムを容易に実現できる.