- 著者
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林 泰資
曽我部 咲
服部 幸雄
- 出版者
- 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
- 雑誌
- 日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
- 巻号頁・発行日
- vol.64, no.5, pp.323-327, 2011 (Released:2011-12-30)
- 参考文献数
- 19
- 被引用文献数
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コーヒー飲用によるストレス緩和作用についてはよく知られているが, その揮発性成分の効用に着目した研究は数少ない。本研究では, 焙煎したコーヒー豆の揮発性成分とストレスとの関連性を明らかにするために, マウスを用いて種々の行動薬理学的実験を行い, コーヒー揮発性成分のストレス緩和作用について検討した。高架式十字迷路試験において, コーヒー揮発性成分は自発運動量に影響を及ぼすことなく, オープンアームへの滞在時間および進入回数を増加させた。また, ペントバルビタールによる睡眠時間は, コーヒー揮発性成分の曝露により明らかに延長した。オープンフィールド試験および強制水泳試験では, コーヒー揮発性成分の効果は見られなかった。以上より, 焙煎したコーヒー豆の揮発性成分はマウスの覚醒水準を低下させ, 抗不安様のストレス緩和作用を発揮することが示唆された。