著者
杉本 旭 蓬原 弘一 染谷 美枝
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.174-183, 1998-03-10 (Released:2018-03-02)

安全はリスクを許容できる限界まで下げることであり, 最悪の状況を想定した危険性評価(リスク評価)をまず行う。しかし, その評価に基づく防護策は, リスクの低減効果(確率)を求めながらも, 防護策の故障時の防護機能維持, 具体的には故障時機械が停止できることの立証(安全立証)を要求している。ここでは, 安全の確保が, まずリスク評価(確率論)によって危険性を認識するが, 高リスクに適用すべき高安全性が, 防護の構造に対する立証性を求めていることを示し, そのための基本的な論理について説明する。