著者
柳原 徳久 渡邊 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.56, pp.25-32, 2003-05-23
被引用文献数
9

都市部における測位技術の開発課題の探索を目的に、実測によりGPSの測位状況を定量的に評価し、以下の問題が発生することを明らかにした。都市部では(1)建物などによるGPS信号の遮蔽により測位率が約50%と低くなる。(2)利用可能な衛星が制限され、衛星配置が悪くなることにより測位誤差が最大で約280mと増大する。(3)建物などでの電波の反射(マルチパス)により測位誤差が最大で約45mと増大する。これらの問題を解決するには擬似衛星、準天頂衛星などによる補完システムが必要である。To explore positioning problems in urban areas, the GPS experiment was conducted in a city and the positioning was quantitatively evaluated. The following problems were revealed by the experiment. (1) The rate of positioning becomes low by about 50% because the GPS signal was covered by the buildings, etc. (2) The positioning error increases by up to about 280m because of poor satellite signal availability. (3) The reflection of the electric wave on buildings, etc (multipass) causes the positioning error increase by up to about 45m. The complement system such as the false satellite, the satellite arranged at the zenith, etc. is required to solve these problems.
著者
柳原 徳久 初本慎太郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.831-835, 2002-08-15
被引用文献数
4

日本ではカーナビゲーションが広く普及しており,新車への装着率は約30%に達している.カーナビの位置検出にはGPS(Global Positioning System)が用いられていることはよく知られている.最近では携帯電話の中にGPSによる測位機能が搭載されたものも発売され,さらに身近になってきている.これらの位置検出精度はSA(Selective Availability)が解除されて大幅に精度が向上したとはいえ約10m程度である.