著者
柴田 勝二
出版者
花書院
雑誌
敍説 2
巻号頁・発行日
no.8, pp.138-153, 2004-08
著者
柴田 勝二
出版者
花書院
雑誌
敍説 (ISSN:13437542)
巻号頁・発行日
no.12, pp.72-79, 1995-11
著者
柴田 勝二
出版者
相愛大学
雑誌
相愛大学研究論集 (ISSN:09103538)
巻号頁・発行日
no.11, pp.p234-220, 1995-03
著者
柴田 勝二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.40-52, 1998-09-10

『春の雪』は決して勅許の禁制を破って破滅に至る情念に身を挺する青年の恋物語ではない。むしろ彼は恋人聡子が勅許によって王の圏域に取り込まれるのを待って、その肉体のみを所有しようとしている。その狡猾ともいえる侵犯の仕方は勅許の禁制を保存しようとしており、逆に聡子が皇族との結婚をも拒んで仏門に帰依する選択の方が、天皇の価値を相対化している。この世俗と超俗の間で反転しつづける運動性のなかに『春の雪』は成り立っている。
著者
柴田 勝二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.9, pp.38-50, 1996-09-10

三島由紀夫の『鏡子の家』は時代の相貌を描くという意図のもとに書かれた作品だが、そこにあらわれているものはむしろ三島自身の内に生じるに至った「壁」である。夭折への志向を断念し、現実生活を受容しようとすることがこの作品の動機を成すとともに、作者における表現への衝動を希薄にしていた。この作品で追いやられた存在として登場する父親は戦後社会において追放されていた天皇の寓意であり、この「天皇」の導入が三島の世界に新しい基調をつくっていく。『鏡子の家』はその端緒となる作品であった。
著者
柴田 勝二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.8, pp.100-101, 2013-08-10 (Released:2018-08-06)