著者
中牟田 義博 浦田 佳奈 柴田 葉子
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

Lindsley 輝石温度計の修正された補正計算を使ってLL5-LL7コンドライト隕石の変成温度の推定を行った.CPxのから求められた温度は,Tuxtuac (LL5),Dhurmsala (LL6),NWA 2029 (LL6/7),Dho 011 (LL7)それぞれで,793(32),835(39),872(45),917(30) °Cとなり,これはOPxから求められたそれぞれの隕石の温度,767(25),818(48),892(57),936(26) °Cとよい一致を示す.このことから,CaのCPxとOPxへの分配はtype 5-7隕石で平衡に達していたと考えられる.今回の結果は,より高い岩石組織タイプのコンドライト隕石はより高い変成温度を経験したことを示している.