- 著者
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柿坂 庸介
- 出版者
- 日本医学教育学会
- 雑誌
- 医学教育 (ISSN:03869644)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.2, pp.209-215, 2023-04-25 (Released:2023-09-07)
- 参考文献数
- 21
筆者は医学科生に対し2013年より「症例報告の書き方」講義と執筆指導を開始した. 講義では, まず症例報告の教育的意義 (疾患理解, 論理的思考, 発信力ならびに臨床推論力の向上) を強調する. ついで新規点ならびに臨床的意義を明確にする重要性を示す. 次に執筆過程を4分割しそれぞれに目的と具体的行動を設定し, 実症例を提示しながら解説する. 執筆指導では症例報告における「要修正部位に対し資料を示しながら, 具体的な訂正法を提示する」介入により, 医学領域の作文学修における転移を促す教育法を模索している. 講義のアーカイブ化と学生の自律的成長を促す環境構築により, 本教育は持続可能な医学教育文化となりうる.