- 著者
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鈴木 健大
柿坂 庸介
北澤 悠
神 一敬
佐藤 志帆
岩崎 真樹
藤川 真由
西尾 慶之
菅野 彰剛
中里 信和
- 出版者
- 医学書院
- 巻号頁・発行日
- pp.167-171, 2017-02-01
症例は28歳女性。てんかん発症は19歳。頭部MRIで右傍シルヴィウス裂に多小脳回を認めた。発作症状は,体性感覚前兆,意識減損発作,健忘発作など多彩であった。家族より,寝言が多い翌日は発作が増加する,との病歴が聴取された。長時間ビデオ脳波モニタリングにより「寝言」は右半球性起始のてんかん発作と判明した。医療者は「寝言」が発作症状である可能性を念頭に置き,積極的に病的な「寝言」の存在を聴取する必要がある。