著者
栗原 俊夫
出版者
足利短期大学
雑誌
足利短期大学研究紀要 (ISSN:03893278)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.35-39, 1997-03-15

昭和31年に始まり,現在も細々とではあるが続けられている「地の塩の箱」運動について,運動の創始者である江口榛一の思想(特に運動の動機)に焦点を当てて考察した。「地の塩の箱」は市中に設置され,その箱の中に有志から入れられた寄金を貧しい者に自由に使ってもらおうという趣旨の箱で,最盛期には国内だけでなく海外でも設置された。この箱の設置運動は慈善が最終目的ではなく,「無償の精神」を社会に広めようとする精神運動であった。江口榛一がこの運動を始めた直接の動機は社会正義的なものであったが,その背後には彼の複雑な人格の問題と信仰が存在していた。江口にとってこの運動は根本的には自己の魂の救済を求める行為であったと思われる。
著者
糸井 隆夫 土屋 貴愛 栗原 俊夫 石井 健太郎 辻 修二郎
出版者
Japan Biliary Association
雑誌
胆道 (ISSN:09140077)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.39-46, 2013

<b>要旨:</b>胆管ステンティングおよび胆嚢ステンティングの際の注意すべきポイントについて解説した.胆管ステンティングにおいてはステントの種類と特性を理解しておくことが肝要である.特に胆管メタルステントに関しては近年様々な種類のものが登場しており,ステントの特徴(カバーの有無,編み込み型かレーザーカット型か,再収納の可否など)を理解した上でのステンティングが極めて重要である.胆嚢ステンティングにおいてはまず胆嚢内にガイドワイヤーを送り込むことが重要であり,胆嚢管の分岐パターンを理解して効率よく確実な胆嚢管挿管を心がけることが大切である.<br>