- 著者
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桐 広樹
端山 昌樹
前田 陽平
識名 崇
増村 千佐子
岡崎 鈴代
奥野 美香
武田 和也
津田 武
猪原 秀典
- 出版者
- 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
- 雑誌
- 頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.1, pp.39-44, 2018 (Released:2018-07-31)
- 参考文献数
- 12
歯性上顎洞炎は耳鼻咽喉科と歯科の両方で治療が行われており,治療方針も各施設によって異なっている。今回,われわれは歯性上顎洞炎の診断および治療を検証するために,歯性上顎洞炎30例32側を対象に,診断モダリティおよび治療方針について後向きに検討を行った。初期治療として抜歯とESSが行われた9例では再発を認めなかったものの,抜歯だけが行われた12例のうち8例で後にESSが行われた。また歯科用単純X線写真にて原因歯の診断が可能であったのは55%であり,歯性上顎洞炎の診断にはCTでの読影が必要であると考えられた。いずれも後向きの検討であり,今後治療方針を一定にした前向き研究が必要であると考えられた。