著者
梅村 祥之 伊達 彩斗
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2017-MUS-115, no.39, pp.1-6, 2017-06-10

国土地理院の地図情報から山の形状を表す標高データのカーブを得て,メロディラインを生成するシステムを開発した.そのようにして大量に作成したメロディの中に良いフレーズが何箇所か存在する.それらを人が選定して,つなぎ合わせることによって曲にまとめた.このようにして作成された曲 2 曲と,プロの作曲家によって作曲された既存曲 3 曲の計 5 曲について,26 名の評価者に曲の良さを 5 段階評価してもらった.その結果,本法による生成曲の良さは既存曲と同程度であることが確認された.
著者
松崎 裕佑 梅村 祥之
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2016-MUS-110, no.14, pp.1-6, 2016-02-22

人間が作曲する場合,最初にコード進行を想定し,そのコード進行に基づいてメロディを生成するコード作曲法が用いられる.これをコンピュータアルゴリズムに置き換え,あらかじめコード進行を与え,その根音となる音高を骨格となる音符とし,骨格と骨格の間に非和声音などを用いて肉付けとなる音符を数個補い曲を生成するシステムを開発した.この手法で生成した曲を,心地よさとバラエティの豊富さの 2 つの面で楽曲コーパス中の実存曲と比較する主観評価実験を行った.その結果,バラエティについては,実存曲の方が富んでいるものの,心地よさについては,生成曲の方が心地よい曲が多いという結果を得た.
著者
三宅 勇紀 井上 凌輔 梅村 祥之
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
巻号頁・発行日
vol.2014-DCC-8, no.2, pp.1-5, 2014-11-13

先に提案した楽曲の心地よさに関する客観評価法の検討において実験参加者は 1 名であった.そこで,本研究は複数人の主観評価を用いて客観評価法にて機械判定することで,より一般的な結果を得ようとする研究である.そこで,1 フレーズおよそ 8 音符のメロディに対しての客観評価法を 3 つの方法で性能評価した.1 つ目は複数人の主観評価結果を個人ごとに主観評価法によって機械判定する方法である.2 つ目は個人ごとの正解率より一般性を高めるため,複数の評価者による判定を正解判定として,客観評価法の正解率を調べる方法である.3 つ目は客観評価法が機能することが出来るのかを確認することで,性能評価を行う方法である.以上のことから客観評価法の有用性を確認することが出来た.
著者
梅村祥之
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
巻号頁・発行日
vol.2014-DCC-8, no.1, pp.1-7, 2014-11-13

我々が先に情報処理学会第 104 回音楽情報科学研究会で発表した 「規則的に生成した 4 音符からなる楽曲を用いた楽曲の心地よさに関する客観評価指標」 は,およそ 1 小節に相当する長さを対象とした楽曲の心地よさに関する客観評価法であった.今回,先の手法を一部修正し,およそ 1 フレーズに相当する 8 音符を扱えるようにした.評価対象曲を Essen folk song collection の曲とし,実験参加者 1 名による 273 曲の主観評価結果を正解判定として,客観評価法にて機械判定した結果,正解率 84% という高い値を得た.