- 著者
 
          - 
             
             松本 一郎
             
             小田嶋 博
             
             西間 三馨
             
             加野 草平
             
             荒木 速雄
             
             梅野 英輔
             
             津田 恵次郎
             
             犬塚 悟
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人 日本アレルギー学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - アレルギー (ISSN:00214884)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.48, no.4, pp.435-442, 1999 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             17
             
             
             
          
        
 
        
        
        アレルギー疾患罹患率の経年的変化を調査する目的で, 1981年より1995年までの15年間, 福岡市の5小学校に入学した1年生(各年度平均533人, 総対象者数8000人)を対象に, ATS-DLD日本版・改訂版による質問票を用いたアレルギー疾患アンケート調査を同一地区, 同一手法で行い, 以下の結果を得た. 1. 気管支喘息の有病率には有意な増加を認めないが, 累積罹患率は1981年からの3年間の平均5.7%より1993年からの3年間7.7%へと経年的に有意に増加しており, 男女比は1.7:1で男子に高率であった. 2. アトピー性皮膚炎の累積罹患率は平均36.3%, 男女比は1:1.2で経年的変化は認めなかったが, 寛解児率は1987年からの2年間の平均14.3%よリ1994年からの2年間平均19.6%へと経年的に有意に増加していた. 3. アレルギー性鼻炎の累積罹患率は平均17.6%であり経年的変化は認めず, 男女比は1.5:1で男子に高率であった. 4. アレルギー性結膜炎の累積罹患率は1987年からの2年間の平均8.4%より1994年からの2年間平均11.1%へと経年的に有意に増加していた.