著者
森 政之
出版者
信州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

SM/JとA/Jという遺伝的背景が異なる実験用マウス系統を交配して得られた雑種第一世代は繁殖性が両親より優れていることが判明した。このような雑種強勢と称される現象と、その逆の現象である近交退化(血縁個体間の交雑仔に、成長の遅れ、繁殖性の低下や、高率な奇形の発生などが起きる現象)が生じるメカニズムの解明には、これらの2系統マウスから作られたリコンビナント近交系マウスが有用である可能性を示した。
著者
樋口 京一 森 政之 澤下 仁子 亀谷 富由樹 内木 宏延 前田 秀一郎
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

アミロイドーシスとは蛋白質がアミロイド線維に異常凝集し、生体に傷害を与える疾患群である。アミロイド線維による伝播現象に注目して、合成ペプチドを用いた新たな線維形成解析システムと新規のアミロイドーシスモデルマウスの開発を行い、アミロイドーシスの発症機構や治療方法に関して体系的な解析を行った。その結果、1)糞や骨格筋を介した新たな伝播経路の発見、2)線維形成阻害ペプチド、熱ショック転写因子(HSF1)、アポリポプロテインA-I(apoA-I)等の治療ターゲットの発見、3)今後アミロイドーシス研究者が利用可能なモデルマウスの開発、などの成果を得た。