著者
森屋 秀樹 柳田 優子
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.1547-1551, 2000-06-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
8

胆嚢管の走行や開口部にはvariationが多いが,胆嚢管が総胆管下部で合流するいわゆる胆嚢管低位合流に関する報告は少ない.総胆管拡張を伴った胆嚢管低位合流の1例を経験し,報告する. 79歳,女性.心窩部痛と発熱を主訴に来院.超音波検査で胆嚢腫大,総胆管拡張を認め胆管炎の診断で入院となる. ERCP, PTBDにより胆嚢管低位合流を認めたが,膵胆管合流異常は認めなかった.胆石,総胆管結石の診断で胆摘・総胆管切開・胆管ドレナージ術を施行した.肝内胆管の拡張は改善するも総胆管の拡張は残存し,本症例における総胆管拡張は,胆嚢管が低位合流することによる慢性胆汁うっ滞と考えられた.
著者
水谷 郷一 幕内 博康 町村 貴郎 島田 英雄 菅野 公司 森屋 秀樹 堀江 修 宋 吉男 杉原 隆 花上 仁 佐々木 哲二 田島 知郎 三富 利夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.82-86, 1993-01-01
被引用文献数
12

われわれは4例の特発性食道破裂を経験しその臨床的検討を加えたので報告する.年齢は40〜63歳ですべて男性であり,4例ともに飲酒後の嘔吐を契機にして発症した.初診時に診断できたものは4例中1例のみであり,他の3例は正診できなかった.治療は1例が保存的に他の3例は手術を施行した.手術を施行した1例が敗血症で死亡したが他の3例は軽快退院となった.診断に際しては本疾患の認識が最も重要であり,胸部X線写真,胸部computed tomography(以下:胸部CTと略す),ガストログラフィンを用いた食道造影を早期に行うことが大切である.また治療は,1)破裂孔が比較的小さい.2)破裂が縦隔内にとどまっている.3)縦隔内の汚染が軽度である.4.胃内容が持続的に逆流しない4つを満たすものは保存的治療とし,それ以外の症例は手術により穿孔部の閉鎖,胸腔および縦隔内の洗浄,確実なドレナージを行うことが原則と考えられた.