著者
森田 健夫 山口 満 田所 嘉昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.2271-2279, 2004-12-01
被引用文献数
19

自動採譜の実現において,音楽信号の音高を推定する処理は最も重要であり,リアルタイムでの処 理が望まれている.本論文では,多重唱を対象とした計算量の少ない音高推定法を提案する.提案法は,1オクターブ12音名に対応するくし形フィルタを並列接続したシステムと,その出力値を利用することで音高を推定する.これは,くし形フィルタが対応する音の全周波成分を除去可能であること,更に,上述のシステムの最小出力を検出することで,入力中の1音を推定できることに基づいており,加減算主体の処理で簡単に実現される.実際の多重音を用いた評価実験を行った結果,従来法(トリー法,SVD法)より,約1/5から1/30の処理時間でほぼ同等の音高推定結果が得られた.