著者
後藤 美希 鈴木 蓉子 竹入 洋太郎 大村 美穂 神野 雄一 竹内 真 永井 美和子 江口 聡子 中林 稔 東梅 久子 横尾 郁子 有本 貴英
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.289-294, 2021-03-10

▶概要 常勤内視鏡技術認定医不在下で子宮体癌に対する腹腔鏡手術を導入し,治療成績について以前の開腹手術症例と後方視的に比較検討した.腹腔鏡手術では開腹手術に比べて出血量の減少,術後在院日数の短縮を認めた.合併症に関しては重篤なものは認めず安全に腹腔鏡手術の導入ができたと思われるが,腹腔鏡手術で有意に多いという結果になり,そのうちの50%は下肢の神経障害であった.いずれもBMI30以上の肥満症例であり,術者が手術操作に熟練するまでは手術適応のBMI基準を低く設定することも必要と考えられた.また,内視鏡技術認定医と婦人科悪性腫瘍専門医が密に連携して手術操作を行うことが重要と思われた.
著者
辻 裕之 遠藤 繁之 原 茂子 大本 由樹 天川 和久 謝 勲東 山本 敬 橋本 光代 小川 恭子 奥田 近夫 有元 佐多雄 加藤 久人 横尾 郁子 有賀 明子 神野 豊久 荒瀬 康司
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.563-569, 2015 (Released:2015-12-22)
参考文献数
11

目的:人間ドックにおける尿潜血の意義を検証する.方法:2011年2月からの1年間に虎の門病院付属健康管理センター(以下,当センター)人間ドックを受診した16,018例(男性10,841例,女性5,177例)について尿潜血の結果を集計し,推算糸球体濾過値(以下,eGFR)との関連を検討した.次に2008年から2011年の4年間に当センター人間ドックを受診したのべ58,337例(男性40,185例,女性18,152例)について,腹部超音波検査で腎・尿路結石,またその後の検索を含めて腎細胞がんおよび膀胱がんと診断された例について,受診時の尿潜血の結果を検討した.結果:年齢を含めた多変量解析を行うと,尿潜血とeGFR低値との間には有意な関係を認めなかった.また,超音波上腎結石を有する場合でも,尿潜血陽性を示すのはわずか18.5%に過ぎなかった.さらに,腎細胞がん例で8.3%,膀胱がんでも28.6%のみに尿潜血は陽性であった.結論:人間ドックにおいて尿潜血は従来考えられていたより陽性率が高いが,少なくとも単回の検尿における潜血陽性は,CKDや泌尿器科疾患を期待したほど有効には示唆していないと考えられた.今後,尿潜血陽性例の検索をどこまで行うのが妥当なのか,医療経済学的観点も加味した新たな指針が望まれる.