著者
大森 誉紀 横田 仁子 武智 和彦
出版者
愛媛県農林水産研究所
雑誌
愛媛県農林水産研究所企画環境部・農業研究部研究報告 (ISSN:18837395)
巻号頁・発行日
no.4, pp.37-46, 2012-03

県内の露地野菜の中で,有機栽培等特別栽培農産物として栽培面積が多い10品目について,病害虫の発生状況に応じて有機JASで使用が認められた資材等を活用した有機栽培の実証試験を行った。春どりキャベツではBT剤や抵抗性品種を用い,夏秋キュウリには除虫菊剤と銅剤,スイカでは耐病接木苗,スイートコーンにはBT剤,春どりブロッコリーでは防虫ネットをそれぞれ用いることで,いずれの品目も病害虫の発生の少ない作期・作型で栽培すると,病害虫の被害が少なくなり,有機栽培に取り組みやすくなる。排水不良の圃場や連作圃場では,有機栽培に取り組む以前にその改善が必要である。除草対策ではマルチ栽培が有効で,畝間除草には中耕や防草シート等の利用が効果的である,鶏糞を使用する場合は,肥効率を考慮して施用するのが良い。