著者
松井 晋 Audrey STERNALSKI Christelle ADAM-GUILLERMIN 笠原 里恵 五十嵐 悟 横田 清美 渡辺 守 上田 恵介
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.169-174, 2015 (Released:2015-12-13)
参考文献数
21
被引用文献数
2

福島第一原子力発電所事故から1年後の2012年に東京,長野,茨城,福島を含む地上から1 mの空間線量率が0.11-21.4(μGy/h)の地点で回収したカラ類(シジュウカラParus minorもしくはヤマガラPoecile varius)の主にコケ類を用いて作られた巣材の放射性セシウム[Cs-134+Cs-137]濃度は6.6-6,128.9(Bq/g dry weight, n=14)となり,空間線量率が高い場所で採集した巣材ほど,巣材の放射性セシウム濃度が高くなる傾向があった.これらの結果は,地上1 mの空間線量率は相対的な巣材の汚染レベルの指標になりうることを示唆し,空間線量率の高い地域ほど巣材に含まれる放射性物質から繁殖期に卵,雛,親が近接的に受ける外部被曝線量率が増加すると考えられた.
著者
横田 清 高舘 城雄 野中 政伸
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.239-245, 1989-10-30 (Released:2009-12-17)
参考文献数
6
被引用文献数
2

エゾノギシギシが優占雑草となっているリンゴ園においてグリホサート液剤, グルホシネート液剤, ビアラホス水溶剤およびDBN・DCMU粒剤の秋処理の実験を行った。処理翌春の雑草の生育状況, 土壌中のN量の変化および雑草に吸収されるN量を調査し, さらにリンゴ園における除草剤の使用体系について考察した。1. 11月中旬の処理で翌春の雑草量を抑え, 除草剤処理あるいは刈り取りの時期を6月上旬まで延ばすことができ, とくにリンゴ園で最も問題となっているエゾノギシギシを効果的に防除しうることが認められた。2. 秋処理の効果は散布時期に大きく影響され, 雑草が冬枯れに入る前の散布で効果が大きかった。とくにグルホシネートとビアラホスではこの傾向が顕著であった。3. 春先のリンゴ園土壌中のNO3-Nは雑草の多少によって影響され, 草量の少ない区ほど高いレベルが維持された。4. 施肥時期に雑草の発生が多かった対照区では施肥したNのほとんどが直ちに雑草に吸収され, リンゴの根群域にはほとんど到達しないことが推定された。5. 雑草のN含有率は乾物当たり3.1~3.8%の範囲であり, 6月上旬まで草を繁茂させると施肥量に相当する10a当たり約15kgのNが雑草に吸収されることがわかった。6. 秋処理によって春先の草量を減らすことが施肥の効率を高め, 土壌中のNO3-Nを高いレベルに維持できることが認められた。7. 以上の諸結果からリンゴ園での除草剤の秋処理は, 労力が集中する春先に草生管理を軽減できると同時に施肥の効率化の面からみても意義が大きく, 年間の雑草管理体系に組み入れることの有利性が認められた。
著者
横田 清司 井手 隆俊 田平 史郎 村山 哲郎 下山 議七郎 井上 博
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.679-683, 1978-12-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
11

One hundred and four of radial nerve palsy were treated from 1941 to 1952. The follow-up results were classified by Sakellarides's criteria.The following results were obtained:1) The most frequent cause of palsy was fractures and dislocations in 35 cases. Next in order of frequency were 14 so called “saturday night palsy”, 9 lacerations, 7 cuttings, 7 injections and 6 contusions.2) The results of motor recovery in 26 conservative cases follow-up were excellent in 19 (76%), good in 4 (16%), fair in one (4%) and poor in one (4%), and those in 16 operative were excellent in 8 (72.8%), good in 2 (18.2%) and failure in one (9%) after neurolysis, and excellent in 4 (80%) and fair in one (20%) after nerve suture.