著者
武仲 正彦 吉岡 孝司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.194, pp.183-188, 2005-07-15
被引用文献数
5

JPEG等の圧縮画像ファイルに対する部分完全性保証技術を実現したので報告する。本技術は、我々がFIT2004等で提案した電子文書の訂正・流通を考慮した部分完全性保証方式を画像に対して適用したもので、画像への墨塗りを行っても、それ以外の部分の完全性を保証可能である。また、我々は本技術のプロトタイプを作成した。それを用いて実際にスキャナから取り込んだ画像に署名を行い、墨塗りを行うと、墨塗り箇所が検出でき、それ以外の部分の完全性を保証できることを実証した。
著者
酒見 由美 伊豆 哲也 武仲 正彦 野上 保之 森川 良孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.1542-1553, 2010-09-15

出入国の厳格かつ迅速な管理を目的として,国際民間航空機関(ICAO)は電子パスポート(e-Passport)の導入を推進しており,日本を含むいくつかの国ですでに発行が開始されている.2009年8月に開催された国際会議においてCoron,Naccache,Tibouchi,Weinmannは次世代のe-Passportが使用するISO/IEC 9796-2署名の偽造攻撃法と,実際の偽造署名データを発表した.Coronらは計算機実験データをもとに,他の条件下での攻撃コストを予想している.Coronらの署名偽造攻撃では,条件を変更した場合,攻撃計算量の算出に必要なパラメータの計算方法に影響が生じる.しかし,Coronらの評価方法では,その影響について考察されていないため,他の条件下での脅威が判断しにくいという問題がある.本稿ではCNTW攻撃の詳細な計算量を算出・評価するとともにCoronらの署名偽造攻撃を次世代e-Passportに適用した場合の偽造可能性を議論する.For establishing strict and rapid immigration control, ICAO has been spreading the electronic passport (e-Passport), which is introduced in some countries including Japan. Recently, on August 2009, Coron, Naccache, Tibouchi, and Weinmann announced a new forgery attack against the signature scheme ISO/IEC 9796-2, which will be used in the next-generation e-Passport. Using the experimental results, Coron et al. estimated the attack's cost under other conditions, but they did not consider that parameters which used to compute the attack's cost depend on the conditions. Therefore, it is difficult to evaluate the attack's threat by their estimates. In this paper, the detailed cost of the attack is shown. Then, this paper discusses the possibility and the effect when the attack is applied to the next-generation e-Passport.
著者
武仲 正彦 下山 武司 伊豆 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.141, pp.155-160, 2007-07-13

PKCS#1v1.5フォーマット検証の脆弱性を利用した、BleichenbacherによるRSA署名の偽造攻撃、およびその拡張であるIzu等、Oiwa等によるRSA署名の偽造攻撃を紹介し、それらの手法で偽造したタイムスタンプをAdobe Acrobat等のタイムスタンプ機能を持つ製品がどのように検証するかを評価する。