著者
武内 裕明
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.49-58, 2008-12-25

本稿では,「音楽鑑賞アワー」の初期のプログラム構成の変化に着目し,累積的なプログラム構成という性格を獲得するまでの経緯を明らかにする。「音楽鑑賞アワー」は,ダムロツシュが主幹した音楽鑑賞番組であり,1928年に最初の全米学校放送番組として始められた。1928年シーズンは,どのプログラムでも同一の知識を提供することを目的としたダムロツシュの子どものためのコンサートを基礎としていた。4つのシリーズは全て楽器を中心に構成され,コンサート的性格であった。一方1930年シーズンでは,4つのシリーズを構成する主題はそれぞれ異なり,それぞれのシリーズが累積的に聴取されるべきものであるとする教育的意図を特徴としていた。このように,「音楽鑑賞アワー」は1928年シーズンには子どものためのコンサート的性格であったが,1930年には4つのシリーズごとに主題を変えた累積的な放送という教育的性格を獲得したのである。
著者
武内 裕明
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.113, pp.105-114, 2015-03

保育者へのインタビューを通じて,保育者が保育の場でなぜかわいいものを使用するのかを検討した結果,実際の壁面製作等の選択に際してかわいい見本が掲載された保育雑誌や製作参考書を参照することによって,保育者はかわいいものを選択していることが明らかになった。選択に際しては,保育者の好み,子どもの製作,簡単さの3点が基準となっていた。また,保育の場にかわいいものがあるというイメージや,個々の子どもの好みの差を認識しつつも,子どもは平均的にかわいいものが好きだというイメージがかわいいものを使用する背景に存在していた。保育者たちは子どもの個々の好みや教育的観点からかわいいものの使用にためらいを感じることもあるものの,保育の場でかわいいものが用いられているという認識をベースにしているため,その使用自体に疑問をもたない限りは,望ましいものとしてかわいいものを選択していた。
著者
武内 裕明
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.113, pp.105-114, 2015-03

保育者へのインタビューを通じて,保育者が保育の場でなぜかわいいものを使用するのかを検討した結果,実際の壁面製作等の選択に際してかわいい見本が掲載された保育雑誌や製作参考書を参照することによって,保育者はかわいいものを選択していることが明らかになった。選択に際しては,保育者の好み,子どもの製作,簡単さの3点が基準となっていた。また,保育の場にかわいいものがあるというイメージや,個々の子どもの好みの差を認識しつつも,子どもは平均的にかわいいものが好きだというイメージがかわいいものを使用する背景に存在していた。保育者たちは子どもの個々の好みや教育的観点からかわいいものの使用にためらいを感じることもあるものの,保育の場でかわいいものが用いられているという認識をベースにしているため,その使用自体に疑問をもたない限りは,望ましいものとしてかわいいものを選択していた。