著者
武田 朗子
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.254-259, 2014-05-01

機械学習の分野では,データから規則性やパターンを発見するため,しばしば数理最適化手法が用いられている.本稿では,われわれの成果も含めた2つの研究を取り上げ,ロバスト最適化がどのように機械学習において使われたかを紹介する.この研究成果の紹介を通して,「数理最適化の研究者(私)が機械学習分野で何ができたか」をお伝えしたい.
著者
河原 吉伸 津田 宏治 鷲尾 隆 武田 朗子 湊 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.476, pp.63-68, 2011-03-21
参考文献数
14

特徴選択は,所与の特徴(パラメータや属性,関数などの集合)の中から問題解決に有効なその一部を取り出すタスクであり,機械学習や統計科学,データマイニングなどにおける最も重要な課題の一つである.この問題は近年,解釈性や計算効率の有用性から,疎な解を誘導しやすいノルムを用いた正則化損失関数最小化の枠組みで議論される場合が多い.損失関数の多くは集合関数として見た場合,劣モジュラ性を有するため,本稿では,特徴選択を劣モジュラ関数最適化として定式化する.これは,最も疎な解を誘導しやすいl_0ノルムを用いた正則化損失関数最小化を直接扱っている事に相当する.著者らは,2分決定図(Binary Decision Diagram; BDD)を用いた解空間の表現,及び,特徴を選択する評価関数の劣モジュラ性を用いた効率的な探索により,厳密解を含む最適性の高い解を列挙する方法を提案する.さらに,提案手法の有用性に関する検証例を示す.