著者
福島 晟 武田 育郎 森 也寸志
出版者
島根大学
雑誌
島根大学生物資源科学部研究報告 (ISSN:13433644)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.41-46, 2001-12-20

This study aims to propose a procedure of a flood runoff analysis by the distributed runoff model using point rainfall data which are observed by the rain gages of tipping-bucket type . The previous study proposed two runoff routing models. The first one is a modfied model from the Long- and Short-Terms Runoff Model(LST-II model). The other is developed for the Kinematic Wave Storage Model(KiWS model). The proposed models have the advantage of possibility as a practical one to analyze a runoff phenomena considering the spatially distributed precipitation measured by radar rainfall measurement system. The present study is taken into acount for the input rainfall sequence calculated at the the grid cell, in which the observed ground raifall data in the watershed are converted to mesh data on the plane constructed by triangle network. In the same manner as the runoff analysis by the distributed model using radar rainfall data, it is shown that the runoff analysis is possible by applying the proposed input rainfall sequence to the previous runoff model proposed as the distributed type of KiWS model.13;13;従来の分布型流出モデルによる洪水流出解析では、流域平均雨量を入力降雨として雨水流モデルあるいは貯留関数法の適用が行われてきたが、現在では集中豪雨のような局地的な上に短時間に急変する降雨情報を分布型流出解析法に組み込むことの検討が可能となってきた。すなわち、レーダ雨量計情報を活用した水文観測システムが日本全国すべてを覆うように整備され、流域内の降雨域の移動、成長、減衰の様子が定量的に把握できるようになったことから、いわゆる降雨の時空間的分布特性を分布型流出モデルへの入力情報として反映させうる洪水流出解析法の開発・検討が可能となる環境が整ってきたといえる。13; そして、レーダによる観測降雨情報を活用した洪水予測システムの構築が注目されている。たとえば、気象庁では、山崩れ、がけ崩れの予測精度を向上させるために、「タンクモデル」と「レーダ・アメダス解析雨量」を組み合わせ、土壌水分量から土砂災害の危険度を見積もる「土壌雨量指数」を開発し、これを大雨注意報・大雨警報の発表基準に活用している。また、レーダ雨量データを活用し、国土地理院発行の数値地図に基づく疑似河道網と修正合理式を用いた流出解析法が検討され、洪水予測支援システムの開発が進められている。13; 前報では、こうした背景を踏まえ、レーダ雨量計で観測される流域内の降雨情報を活用した中小河川流域、あるいは河川上流域での洪水予測システムを構築することを基本目標に着手した検討の一部を報告した。もっとも、レーダ雨量計によるレーダメッシュ時間雨量値は、メッシュ直下の単独の地上転倒ます時間雨量値と比較した場合、平均雨量値に対して、±50% 程度の平均的な差異を有しているのが一般的とされている。したがって、現時点では、レーダ雨量計による面積雨量評価精度に問題が残されているといえ、この点は洪水流出予測精度に関係することにもなる。13; そこで、本報告では分布型流出モデルへの入力降雨系列の算定に流域内での地点雨量データを活用した手法を導入した流出解析を行い、入力降雨系列にレーダメッシュ雨量値を用いた流出解析との比較検討を行うための基礎入力降雨系列の算定的資料を得ることを目的に若干検討したことを述べる。
著者
武田 育郎 西野 吉彦 深田 耕太郎 佐藤 裕和 宗村 広昭 森 也寸志
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

自然水域の底質とともに存在する鉄バクテリア集積物は,リン吸着能を持つ鉄化合物を多く含むので,リン資源の循環利用に重要な役割を果たすことができる。しかしながら自然水域の鉄バクテリア集積物は,容易に水流によって流されてしまう事,また,嫌気性の泥を含む底質からの収集が困難である事などから,有効な利用が行われていない。本研究では,鉄バクテリア集積物を収集する担体を水中に浸漬させ,鉄バクテリア集積物をリン酸肥料又はリン吸着材として利用できる形態で効率的に収集する方法の開発を行った。