著者
武藤 大志 多田 匡志 岩村 雅一 黄瀬 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.373, pp.109-114, 2010-01-14

近似最近傍探索は,クエリと最も距離が近い点を探索する最近傍探索の計算時間,メモリ使用量を大幅に削減する手法である.一般に精度,計算時間,メモリ使用量はトレードオフの関係にあり,その関係を解析することは,様々な場面に近似最近傍探索を適用する上で,重要な課題である.本稿では,ハッシュを利用した近似最近傍探索において,文献[1]〜[4]で行われている"隣接バケットを参照する"方策のモデル化を行い,精度とメモリ使用量に関して理論式を求める.そして,実験とシミュレーションにより理論式の妥当性を検証する.
著者
小寺 洋一 石原 由美子 武藤 大志郎 黒木 健
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 = Journal of the Japan Society Waste Management Experts (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-43, 2008-01-30
参考文献数
21
被引用文献数
1 3

既存の廃プラスチック類の油化技術および油化リサイクルの進展を阻害した要因を分析し,油化リサイクルの普及に必要な,次世代型油化技術の基本的要件の調査研究を行った。従来の主な油化技術はバッチ式タンク反応器をもつ小規模油化プラントによるもので,炭化物障害による処理能力の不足から油化事業は経済的に成立困難であった。廃プラスチックの発生量・流通量の実態調査と試算から,油化リサイクル普及に必要なプラントの仕様・性能は,油化能力日量3~7ton,装置コストは処理量1tonにつき0.5億円,油化コスト約40円/kgであった。既存技術は,日量1ton程度と過少かまたは,日量20ton以上の過剰設備で,いずれも企業の事業規模に適合しなかった。油化リサイクルの促進には新型式反応器の開発,実用化が必要で,その基礎となる事業性と技術的鍵となる反応器の伝熱効率の評価を通じて,次世代型油化技術の具備すべき基本的要件を明らかにした。