著者
熊谷 一郎 平原 政太郎 岡田 諄 武藤 暢夫 清水 淑郎 高津 忠夫 関 和夫
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.104-109, 1970 (Released:2010-04-30)
参考文献数
22

Audiometric examination was performed on 120 subjects who engaged in speaker research or in administrative works in speaker production, 10 subjects who used in their work insert-type receivers, and 30 recording engineers.The results were analized in reference to the number of years in works.Present study revealed that:1) there was no tendency that hearing was impaired in speaker engineers or in other people exposed to sound from speakers.2) the mechanism of hearing loss at 4000Hz found in recording engineers was appeared either different from the ones seen among sheet-metal workers or in speaker engineers.3) the reproduced sound through speakers seemed not to cause hearing loss in human.4) the direct sound produced by instruments may cause hearing loss as in the case with noise, however, further observation is to be done to prove definite effect of the sound from the instruments.
著者
須貝 伸一郎 今井 正樹 岡田 誠之 武藤 暢夫
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.74, pp.69-74, 1999-07-25
参考文献数
6

第1報において,基礎的な検討事項として,スライムの発生,成育条件の検討,スライムの抑制,スライムの生物活性を検討した.本研究は,再利用水を送水するための配管に着目した.配管内に微生物が付着すると衛生器具の詰まりや流れの障害,管路の閉そく,臭気,腐食促進などの障害の原因となるといわれている.そこで,特に下記のことを検討した.(1)配管用炭素鋼鋼管,硬質塩化ビニル管,ステンレス鋼管,アクリル管の各種配管材料におけるスライム付着量,(2)流速,管表面精粗によるスライム付着量,(3)水質とスライム生成の相関ならびにスライムの性状,この検討を行ったところ,次の知見を得た.1)原水(BOD濃度10mg/l程度)に比べて高度処理すると,スライムの付着量は極端に少なくなる.2)凝集沈殿水,砂ろ過水におけるスライム抑制効果は,配管材質および流速の種類によって差異がある.アクリル管<ステンレス鋼管<硬質塩化ビニル管<配管用炭素鋼鋼管の順にスライムの生成量が多くなっている.3)管表面精粗は砂ろ過水を除き,影響があることが認められた.4)スライムの組成はC_9H_<15>NO_4で示された.
著者
今井 正樹 岡田 誠之 武藤 暢夫
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.67, pp.57-65, 1997-10-25
被引用文献数
1

大都市を中心とした水需要の増大に対し,水資源の高度利用,下水道への排水量の抑制を主目的とする水の再利用システムとして,"中水道"の開発,実用化が進められてきた.本研究においては,配水管の通水能力の減少,管路の閉そく,熱交換器などの熱交換率の低下,スライムの発生に伴う局部腐食の増加などを引き起こしている"スライム障害"を水質面から取り上げ,具体的にはスライムの発生形態および発生要因を中心に,最終的にスライム発生を抑制させる目的で,特に中水の水質との関連性を踏まえて実験を進めた.主な検討項目は,(1)スライムの発生,生育条件の検討,(2)スライムの抑制,(3)スライムの生物活性,である.次に研究結果を要約すれば以下のとおりとなる.1)実排水および人工下水を用いて,スライムを発生させた場合,処理原水に対して凝集沈殿処理水ではその30%,砂ろ過処理水では10%まで発生を抑制できた.2)スライムの発生は水中の栄養塩類としてN,P化合物の存在が大きく影響し,とりわけPの存在は発生の主要因となっている.3)発生の経時的変化は一次反応の形態をとることが確認された.4)今回のスライムの組成はC_7H_<12>NO_6で示され,生物体としての細菌の組成と類似しており,酸素吸収量からも生物体としての活性が認められた.