著者
武見 充晃
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

調子の波とも呼ばれる,運動学習過程における連続したミスの発生は単に回避すべき事象なのでしょうか.優れた運動技能を身につけるには,課題の成功に最適な身体動作パターンを理解する必要があります.しかしこの過程では,試行錯誤の帰結として動作のばらつきが大きくなることで,運動課題に連続して失敗しやすくなり得ることが考えられます.本研究では,試行錯誤の帰結として調子の波が生じているという仮説に基づき,運動学習中の連続したミスの発生が技能習得におよぼす正の影響を明らかします.また連続失敗の発生を操作できる神経刺激法を確立して,技能習得を促進できる技術手法を開発します.
著者
武見 充晃
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.298-305, 2021-08-31 (Released:2021-09-03)
参考文献数
10

「研究をするために欠かせないもの」には何があるだろう.研究費は間違いなくその1つである.実験やフィールドワークにも,学会や原著論文での成果発表にも,資金=研究費は必要となる.だが研究費は万人には配られない.科研費・公的受託・民間助成に応募した者のうち,採択された10~30%の人だけが受給できる.研究者は,助成金の申請書を生涯にわたって書き続け,その採否に一喜一憂し続ける.本報告は,2020年11月14日に開催された,日本健康教育学会第7回若手の会学習会「研究費をとるコツ」の内容の抜粋である.これから初めて助成金を申請する,大学院生や博士学位取得直後の若手研究者を対象に,どのように研究構想を練り,実験計画を立て,申請書を書くと良いかを,思考法と文章テクニックという2つの観点でまとめた.