- 著者
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武谷 慧悟
- 出版者
- 独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構(旧 大学評価・学位授与機構)
- 雑誌
- 大学評価・学位研究 (ISSN:18800343)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, pp.1-18, 2021-03-01 (Released:2021-03-24)
- 参考文献数
- 36
学習にかかわる調整方略の組み合わせパターンは,学習者によって異なるであろう。そして,調整方略の組み合わせ方によって,授業へのエンゲージメントに対する効果も異なる可能性がある。学習者の授業に対する意欲を引き出し,学習を動機づけるためには,学習者の調整方略に関する指導・助言が有用である。そこで,本研究の目的は,学習者の授業に対するエンゲージメントを高めたり,低下させたりする調整方略の組み合わせを明らかにすることである。調整方略の複合的効果を明らかにすべく,質的比較分析(QCA)によって,学習にかかわる調整方略とエンゲージメントの関係性について検討した。分析の結果,行動的エンゲージメントを高めるうえでの感情的エンゲージメントの重要性が示されるとともに,感情的・行動的エンゲージメントを高めるための調整方略の組み合わせパターンが複数明らかにされた。分析結果に基づいて,理論的・実践的意義について議論した。