著者
伊豆 裕一 佐藤 浩一郎 加藤 健郎 氏家 良樹 松岡 由幸
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.4_61-4_70, 2012 (Released:2013-01-17)
参考文献数
14

デザイン発想におけるスケッチの活用には,多くの効果が確認されている.しかしながら,従来の研究では,それらの効果に対して,透視図法や陰影表現などのスケッチスキルがどのように影響するかは明らかにされていない.本稿では,プロダクトデザインにおけるデザイン発想に対するスケッチスキルの効果や役割の解明を目的に,スケッチスキルを構成する要因とその関係性を明確化した.具体的には,スケッチ教育におけるスケッチスキルの習得プロセスの観察を行い,同教育の受講生が描いたスケッチの評価を行った.その評価結果を,ISM,数量化III類,およびクラスター分析を用いて分析することで,スケッチスキルを構成する要因間の関係を明らかにし,スケッチスキルの構造モデルを提案した.これにより,スケッチスキルの合目的な活用・習得方法の解明が可能となり,スケッチスキルの効果や役割の明確化の一助とした.
著者
氏家 良樹 松岡 由幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.9-16, 2008-05-31

曲線デザインにおいては,形状全体の特徴を巨視的に認知するヒトの特性から,形状要素の組合せによって発現するマクロ形状情報の適切な把握と操作が重要である.しかし,CADを用いた現行の曲線デザインにおいては,微視的な形状特徴を定量的に表現する情報の提示が主流であり,マクロ形状情報の把握と操作はデザイナの経験や直観に依存している.このような背景より,筆者らは,マクロ形状情報「複雑さ」を対象として,マクロ形状情報の定量化法構築とマクロ形状情報を操作可能な曲線形状生成法の構築に関する研究を進めてきた.本報では,解像度を考慮したマクロ形状情報「複雑さ」の定量化法として提案した曲率積分および平滑化手法の定義,事例適用による有用性の検証,および同定量化法を導入した曲線形状生成法のデザインへの応用について述べる。そして,提案した手法による解像度を考慮した「複雑さ」の定量化の可能性と,曲線形状生成法による曲線デザイン支援の可能性について示す.
著者
池町 優太 氏家 良樹 松岡 由幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.53, pp.264-265, 2006-06-20

In curve design, the construction of a quantitative representation method of macroscopic shape feature is important. The main reason for this appears to be that human beings tend to perceive the overall shape feature macroscopically. So, in the past study, curvature integration was proposed as the quantitative representation method of macroscopic shape feature "complexity" which is important in curve design. This paper describes that curvature integration can represent macroscopic shape feature "complexity", the application of curvature integration to the design problem of analysis of automobile side views and the application of the shape generation method proposed in the past study to the styling of new vehicle.