著者
西角 暢修 若杉 樹史 水野 貴文 山内 真哉 笹沼 直樹 内山 侑紀 道免 和久
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12117, (Released:2022-01-25)
参考文献数
15

【目的】二次進行型MS 患者の下腿三頭筋の痙縮に対して,FES を前脛骨筋に実施し,痙縮の減弱に伴い歩行能力向上を認めたため報告する。【症例】40 歳台男性。再発と寛解を繰り返しているMS 患者で,今回4 度目の再発にて歩行困難となり入院。ステロイドパルス療法が施行されたが,右下腿三頭筋の痙縮や前脛骨筋の筋力低下が残存し,歩行が不安定であった。【方法】FES は,歩行練習中に右前脛骨筋に対して5 日間実施した。評価は,介入前後でMAS や足クローヌス,6 分間歩行距離などを測定した。【結果】FES 介入前後でMASは2→1+,クローヌススコアは4 →1,6 分間歩行距離は80 m →150 m であった。【結論】前脛骨筋へのFES は,即時的に下腿三頭筋の痙縮を減弱させ,立脚期の反張膝や遊脚期での躓きが減少することで,歩行能力を向上させる可能性があることが示唆された。
著者
平山 深華 荻澤 義昭 水野 貴文 乾 伸雄 小谷 善行 西村 恕彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.5-6, 1996-03-06

人間と計算機の対話において、特に計算機が人間から知識の獲得を行う際、システムがどのような疑問文を発話するかは大きな問題である。話題となっている事柄に対するスクリプト的な知識をシステムが持っていれば、システムは適切な質問を発話できる。しかし、システムが持つことのできる知識には限界があり、ユーザーからのさまざまな入力に追従して、柔軟な発問をすることができない。一方、人間の対話を考えた場合、その連文関係においては、・相手の言葉の内容を受けてそれに対する問いがなされる"問答型"・相手の言葉とは無関係に、どんどん新しい話題に目先を変えていく"羅列型"の二種類に分けることができる。問答型は、"常に先行文や相手の言葉を手がかりに、次の文へと一つずつ移行していくので、論理的で生産的である。"という報告がある。本研究では、相手の文中の語に着目することで次の質問を出す、という観点から、動詞の意味に着目した。その分類によって文がどのような情報を持つことができ、どのような疑問表現を選択することができるか調査した。