- 著者
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西角 暢修
若杉 樹史
水野 貴文
山内 真哉
笹沼 直樹
内山 侑紀
道免 和久
- 出版者
- 一般社団法人日本理学療法学会連合
- 雑誌
- 理学療法学 (ISSN:02893770)
- 巻号頁・発行日
- pp.12117, (Released:2022-01-25)
- 参考文献数
- 15
【目的】二次進行型MS 患者の下腿三頭筋の痙縮に対して,FES を前脛骨筋に実施し,痙縮の減弱に伴い歩行能力向上を認めたため報告する。【症例】40 歳台男性。再発と寛解を繰り返しているMS 患者で,今回4 度目の再発にて歩行困難となり入院。ステロイドパルス療法が施行されたが,右下腿三頭筋の痙縮や前脛骨筋の筋力低下が残存し,歩行が不安定であった。【方法】FES は,歩行練習中に右前脛骨筋に対して5 日間実施した。評価は,介入前後でMAS や足クローヌス,6 分間歩行距離などを測定した。【結果】FES 介入前後でMASは2→1+,クローヌススコアは4 →1,6 分間歩行距離は80 m →150 m であった。【結論】前脛骨筋へのFES は,即時的に下腿三頭筋の痙縮を減弱させ,立脚期の反張膝や遊脚期での躓きが減少することで,歩行能力を向上させる可能性があることが示唆された。